楽山日記(LD)

ヤフーブログから引っ越してきました。特にテーマは決めずに書いてますが、スピ系の文章が多めです。若気の至りでハマってしまった宗教についても書いてます。よろしくお願いします。

「科学からオカルトへ A・R・ウォレスの場合」渡部昇一著


*概要
 渡部昇一の講義録を読んだ。タイトルは「科学からオカルトへ A・R・ウォレスの場合」であり、『幸福なる人生 ウォレス伝』に収録されているものである。
 その内容は、ウォレスの生涯を概観しつつ、科学的思考によって人間には不滅の魂があることを証明した功績を高く評価するものである。ダーウィンは人間と動物との差異は程度のちがいであり連続しているとしたが、ウォレスは両者は質的に異なっており連続しておらず、その相違は魂にあるとしたとのことである。つまりウォレスは「科学からオカルトへ」と進んだわけである。

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『超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか』リチャード・ワイズマン著、木村博江訳

超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか

*概要
 本書でとりあげられているテーマは、幽体離脱、超能力、降霊会、心霊体験、占い、マインドコントロールである。著者はこれらの原因は、トリック、錯覚、心理操作などにあるとしつつ、人の認知能力の誤作動、限界について詳しく説明している。
 以下に、本書中で特に興味深く思ったことをメモしておきたい。


*見たくないものは見ない
 まず一つは、ウォレスに関連した話である。降霊会における心霊現象を信じ込んでいる人が多いことを問題視したS・J・デイヴィーは自ら降霊会を催し、トリックを用いて多くの客たちを欺いたあとで、人はいかに騙されやすく、その認知能力は頼りないものであるかについてレポートをまとめたが、これに対してウォレスはデイヴィーは本物の霊媒師であり、降霊会における不思議な現象は真実であると強く主張したという。
 フォックス姉妹がイカサマを告白したあとも、フォックス姉妹の起こした心霊現象は真実だと信じ続けた人もいたということからすれば、ウォレスの行動は驚くべきことではないけれども、これは人は見たいものは見ても、見たくないものは見ないというのは本当だと思わせるエピソードではある。
 ウォレスは好人物であったというし、渡部昇一も高評価していたが、こういうところはいかがなものかとは思う。


*マインドコントロール
 もう一つは、マインドコントロールについてである。著者によれば、その手法には次のようなものがあるという。
  • 段階的要請法…はじめは簡単なお願いをし、その後、段々と頼み事の難度を上げていく。
  • 異論の排除…自分の意見(異論、疑問)を述べる者は排除する。
  • 奇跡の宣伝…リーダーは特別な力を持っていて、奇跡を起こせるとする。
  • 苦痛をともなう儀式…信者は苦痛を受けることで、その苦痛を無意味、無価値とは思いたくないために、信者を続けないではいられなくなる。
 自分は根が単純で、騙されやすい方なので、こういうことはよく覚えておきたい。


『聖書を読んだら哲学がわかった』MARO(上馬キリスト教会ツイッター部)著

『聖書を読んだら哲学がわかった』MARO

*期待通り
 最近は小説ばかり読んでいたのであるが、ひさしぶりに哲学の入門書を読んでみた。この著者なら、きっと面白いに違いないと思った通りの本でよかった。
 特に印象に残った箇所をいくつかメモしておきたい。


*聖書の注釈
 まず一つめは、「西洋哲学は聖書の注釈」(p.27)という言葉である。西洋哲学の基礎にはキリスト教があるという指摘はよく聞くが、これはそこからさらに一歩踏み込んでいるようで、ハッとさせられた。


*因果応報
 もう一つは、因果応報についての話である。
「悪い結果は必ずしも悪い原因が起こしているわけではない」とイエスはこれを否定したんです。

(『聖書を読んだら哲学がわかった キリスト教で解きあかす「西洋哲学」超入門』MARO著、日本実業出版社、2021年、p.128)
 恥ずかしながら、自分はいまだに因果応報的な発想から抜け出せていないので、二千年前にはすでにこういうことが説かれていたというのは驚きだし、感動しないわけにはいかない。


*人それぞれ
 三つめは、「人それぞれ」ということである。
真理に至れないことがわかったから価値観は「人それぞれってことにしよう」というのが現代社会の一つの答えなのだと思います。

(同上、p.231)
 これはまさに自分の考え方だ。人に真理は分からないのであれば、せいぜい「私はこれが真理だと信じています」と言えるくらいで、「これこそ真理だ。みな、この真理に従順でなければならない」と言って他に強制することはできないと思うので…。多分こういうことは宗教の信者でもなければ言えないだろう。


*またかよっ!
 最後に一言。
 本書では「~んです」という語り口が多用されている。これには、はじめは違和感があったけれども、どういうわけか、しつこく繰り返されるうちに、「またかよっ!」とツッコミを入れたくなるほど愉快な気分になってしまった。
 これは意識的なものか、ただの口癖かは分からないが、独自の語り口があるというのは微笑ましくて、いいもんだなと思う。


ギャラリー
  • 『釈尊のさとり』増谷文雄著
  • 『神秘形而上学入門』平一著
  • 『心經入門 彼岸からのメッセージ』平一著
  • 『精霊の息吹を受けて 溝部司教説教集』溝部脩著
  • 『幸福なる人生 ウォレス伝』渡部昇一著
  • 『国民の修身』渡部昇一監修
  • 『超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか』リチャード・ワイズマン著、木村博江訳
  • 『聖書を読んだら哲学がわかった』MARO(上馬キリスト教会ツイッター部)著
  • 他人の妄想に巻き込まれた人たち
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  • st氏から、つきまとわれる理由
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  • 『近思録 朱子学の素敵な入門書』朱熹・呂祖謙編集、福田晃一訳解
  • 『潜在能力点火法』三木野吉著
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