楽山日記

ヤフーブログから引っ越してきました。特にテーマは決めずに書いてますが、スピ系の文章が多めです。若気の至りでハマってしまった宗教についても書いてます。よろしくお願いします。ヤフーブログの楽山日記と区別するために、ブログタイトルの末尾にLDとつけていましたが、ヤフーブログはなくなったので、末尾のLDも削除することにしました。

「小学」(新釈漢文大系 第3巻)


 「小学」という書名は聞いたことはあっても、内容はまったく知らなかったので、試しに現代語訳と解説の部分を中心にざっと眺めてみた。
 序盤は日常の決め事が並べられていて、聖書の細かな規定が並べられている箇所を読むときと似た気分になってしまったが、先に進むに従ってさまざまな逸話や教訓が語られるようになってきてからは興味深く読むことができた。
 また「孝」というものは、いわゆる毒親ではなく、まともな親を前提としているという解説は説得力があった。孝の大切さは承知しつつも、随分と理不尽な面もあるように思っていたが、これなら理解できる。

DSCN9953 新釈漢文大系 第3巻 小学/宇野精一
(『新釈漢文大系 第3巻 小学』宇野精一著、明治書院、昭和51年)

DSCN9954 新釈漢文大系 第3巻 小学/宇野精一
(同上)

 もしかしたらこれは封建道徳に批判的な戦後の風潮に迎合した考え方ではないかという気はするが、おそらくこれが現代ではもっとも穏当な解釈であり、多くに理解しやすいものなのだろう。


『人類の物語 ヒトはこうして地球の支配者になった』ユヴァル・ノア・ハラリ著

『人類の物語 ヒトはこうして地球の支配者になった』ユヴァル・ノア・ハラリ著 80

*概要
 本書のテーマはおよそ二つあるようで、まず一つはサピエンスはこれまでに多くの生物を絶滅に追いやってきたということである。サピエンスが生息域を拡大するにつれて、ネアンデルタール人、デニソウ人、フローレンス島の小型の人、マンモス、モア、プロコプトドン、ディプロトドン、グリプトドンなど、多くの生物が地上から姿を消したという。現代でもこの傾向は変わらないので、同じ悲劇を繰り返さないためには、捕鯨反対などの保護活動が期待されるそうだ。
 もう一つは、サピエンスが他の生物より優位に立つことが出来たのは、物語によって大勢で協力することができたためだろうということである。たとえば、「偉大なるライオンの霊は、『ネアンデルタール人と戦え!』と仰せだ」と言ってみたり、「神殿にバナナを捧げよ。さすれば死後にバナナをたらふく食べることができるだろう」などと言うことで、一定の目的のために多数を動員することが可能になったのだと。
 こういう考え方には様々な異論があるかもしれないが、著者の宗教観がよく分かるたとえ話ではあると思う。


*神さまは、いつ生まれたのだろうか?
 本書の中で、自分にとってもっとも興味をひかれたのはこの箇所だった。
ラスコーの壁画に、動物がたくさん描かれているのに神さまが描かれていない、少なくとも私たちにとって神さまと思えるような姿はどこにもないのは、興味深いことだ。だから、当時の人々は力のある神さまの存在を信じていなかったのかもしれない。

(『人類の物語』ユヴァル・ノア・ハラリ著、西田美緒子訳、河出書房新社、2022年、p.117)
 そう言われてみれば、たしかにその通りだ。当時はまだ、自然や動物を崇拝することはあっても、人の形をした神さまはまだ生まれていなかったのかもしれない。
 とすれば、人の形をした神さまが生まれたのは、一体いつなのだろうか。唯一神のモデルは専制君主だという話からすれば、人の形の神さまが生まれたのは国家や王様が生まれて以降なのだろうか? これは答えのない問いだろうけれども、だからこそ興味は尽きない。


『新版 幸福を招く365章』谷口雅春著

『新版 幸福を招く365章』谷口雅春著

*元気が出る本
 谷口雅春の著作は、読みはじめはあまりにも極論すぎるようで抵抗を感じるが、それにかまわず読みすすめていると段々と気持ちが前向きになり、元気が出てくるから愉快である。本書もその例外ではない。谷口雅治の著作の魅力は多々あれども、自分にとってはこの点が第一である。
 以下に、本書中で特に印象深かった箇所をメモしておきたい。

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ギャラリー
  • 『ほくろの呼び鈴 父 実篤回想』武者小路辰子著
  • 『『涅槃経』を読む』高崎直道著
  • 『魔女狩り』森島恒雄著
  • 『国史総論』内田銀蔵著(昭和17年)
  • 『私の記録』東久邇宮稔彦著(昭和22年)
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  • 『皇国体の真髄』松永材著(昭和15年)
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  • 『韓国 堕落の2000年史』崔基鎬著
  • 『宣戦大詔謹解』朝日新聞社刊(昭和十七年三月)
  • 「小学」(新釈漢文大系 第3巻)
  • 「小学」(新釈漢文大系 第3巻)
  • 『人類の物語 ヒトはこうして地球の支配者になった』ユヴァル・ノア・ハラリ著
  • 『新版 幸福を招く365章』谷口雅春著
  • 『無神論 二千年の混沌と相克を超えて』竹下節子著
  • 『真理の謎 心霊界の解明』エンゼル森永著
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