*読書の仕方
本の読み方は、人それぞれだと思いますが、自分の場合はどうかということを書いてみます。
 

*情報と味わい
まず自分は、本の種類は大きく二つに分けています。一つは情報を得るための本、もう一つは味わう本です。
どちらの本も大切ですが、いつまでも手元におきたいのは味わう本が多いようです。
 

*黙読
本を読むには、音読と黙読がありますが、自分の場合は、もっぱら黙読です。ただ一口に黙読といっても、頭の中で一文字一文字を音にする場合と、しない場合があります。
 

*線
線は、情報本にはひいても、味わい本にひくことは少ないです。
 

*筆記具
本に書き込みをするときは、ボールペンを使います。この頃は、古いタイプのインクのものを好んでいます。これだと筆圧によって濃淡がつけられ、主語にはくっきり、その他には薄く線がひけるので。
ちなみに鉛筆など、粉が出るものは使いません。万年筆などインクが紙の裏に浸みるものも線引きには使いません。
 

*色分け
色分けするときは、肯定的な文章には暖色系、否定的な文章には寒色系で、線をひきます。
三色ボールペンは結構すきです。ボールペンはキャップ式より、ノック式がよいですし、ノック式なら頭の部分を押すより、三色ボールペンのように横を下げるタイプがいいです。
 

*再読の場合
再読した時、前に線を引いた箇所に再び感動したならば、その行の上に印をつけます。感動しなければ何も印はつけません。再々読したときも同様です。
印は、「V」をもう少し広げた形です。これだといくつでも積み上げられるので。
 

*索引
何回も読むことになるだろう本は、索引をつくりながら読みます。たとえば、55ページに「知的とは……」という文章が出てきたら、本の前か後の広いスペースがあるところに、「知的とは p.55」と書き入れます。その箇所に線をひいたり、付箋をつけるなら、それだけですが、もし何もしないなら、「知的とは p.55+3」などとします。前から三行目なら+3、後から三行目なら-3です。
 

*拾い読み
通読が基本ですが、情報本などは、目次、見出しなどを見て、必要な所だけ読んで済ませることもあります。
小説の場合、エンタメ系なら、登場人物たちの会話をおっていけば、物語の流れは手っ取り早くつかむことはできます。ただこれだと、味わいもなにもなくなりますが。
 

*広さ、深さ
読書範囲は、広く浅くよりは、狭くとも深い方がよいような気がしています。というのは前者より、後者のタイプの方と話す方が、学びにもなるし、面白いように感じるので。
また読書量は多くとも、誰一人の全集も通読したことがないというのでは残念な感じがします。
 

*限界
近ごろは、一生の間に読める本には限りがあるらしいことを痛感しています。なので、若い頃のような濫読をするのは時間を惜しく感じるようになりました。
 

*再読
最近は、読書の半分近くは、再読になっているようです。まだ読んでいない本を読みたいというのと同じか、それ以上に、前に読んだ本をもう一度読みたいという気持ちも強いです。ただ再読の場合、前に読んだときほどは面白く感じないことも多いのですが。
 

*図書館
若い頃は、読みたい本はまず図書館から借りて読み、そのうち気に入ったものだけ書店で購入していました。
 

*古書店
わが町の小さな古書店はほとんど閉店してしまいました。
 

*リサイクルショップ
日用品全般をそろえているようなリサイクルショップは、穴場だと思います。思いもよらない本を、しかもお手頃価格で見つけて、「うほっ!」と喜びたくなることが時々あります。
 

*衛生
図書館や古書店の本は、読む前にざっと拭いてから読むことにしています。拭くと、こんなに汚れてたのかとびっくりするのは毎度のことです。
 
 
*古典
自分は、新刊本よりは、古典とされる本の方がすきのようです。たとえば、小説などは、今評判のものを読んでもつまらないと思うことがありますが、世界文学全集などにおさめられているものを読んで外れだったことは少ないようなので……。
 
 
*背伸び
若いころは、背伸びをした読書をしていました。評判の本は、難しくて分からなかったり、面白みを感じなくとも、とにかく最後まで活字を追ったりしました。今は、評判の本であっても、難しすぎたり、面白くなかったりすれば、粘ることなく読むのは止めます。
義務として読まなければならない本は、難しくとも、面白くなくとも読み通しますが、趣味としての読書であればあっさり観念します。