神仏を信じているならば、宗教儀式の際は不作法なふるまいはしないように気を付けるものだと思う。礼儀作法を知らない場合は失敗することもあるかもしれないが、それでも神様に失礼のないようにという気持ちがある限り、そう酷いことにはならないだろう。

これは人に対する時でも同じことが言える。人には仏性があるとか、神の子であるとか信じているならば、誰に対しても粗暴な振る舞いをすることはないはずだ。口汚く罵ることもないだろう。

信仰があれば、神仏と人には礼儀正しくふるまう努力をするだろうし、もしそうでないなら、いくら信仰を持っていると言っても、それは口先だけで、本当には信仰なんてないんだろうなあと思う。ないというのが言い過ぎならば、信仰はあってもどこかいびつになってるせいにちがいない。〈了〉