若い頃は、
気の合う仲間がたくさんいて、
いつも誰かと一緒にいて、
しゃべったり、遊んだりしてた。

でも、
宗教に凝るようになってから、
気の合う仲間は、ぐっと減った。

宗教に凝ったら、
そりゃそうなるだろうとは思うのだが、
原因はどうもそれだけではなかったらしい。

ようは、
あまり深いことを考えたり、
話したりしないうちは、
相手の思想、価値観などは
さして気にすることなく
広く付き合えたけど、

宗教、人生について、
ある程度、突き詰めて考えるようになると
それについて
他者との考え方の相違が気になってしまい、
結果として、
交際範囲はぐっと狭まるということだったんだと思う。

でも最近はようやく、
宗教観、人生観の違いは
さほど、気にならなくなってきた。

これらは、
その人の個性、環境によって、
違いが生じるのは当たり前だろうし、
自分と同じ個性、自分と同じ環境でもなければ、
自分と同じ宗教観、人生観を持っていないのは当たり前だ、
と思えるようになってきたので…。

なんだか、
ウン十年も生きてきて、
他者との価値観の違いをあまり気にせず付き合うという
若い頃に無意識にやってのけていたことを、
再びまたできるようになってきたのを喜ぶというのは、
いささか情けないような、アホらしいような気もしないでもないが、
とりあえず、この生き方は、
自分にとっても、周りの人にとっても、
いい具合になっているようではあるし、
しばらくこのまま進んでみようと思う次第である。