*話がズレてる
 宏洋氏の動画と、それに反論するHS動画を見てみた。

・月刊誌『ザ・リバティ』号外が悪質。即刻廃刊にすべきです。


・宏洋動画が悪質。即刻アカウント停止すべきです~「月刊ザ・リバティ」が言ってることは霊的真実~【宏洋氏に物申すシリーズ47】


 私見ながら、宏洋氏は、歴史問題について言及しているというよりも、大川隆法総裁による霊言について語っているのだと思う。霊言における言葉と、本人の言葉とを混同させるような表記はすべきではないと。
 ところが、HS側の反論では、この点はほぼ無視され、南京や慰安婦などの歴史問題についてばかり語られている。これは話がズレてる。


*深刻な問題
 HSの霊言集は、まるで本人の著作であるかのような表紙になっていることが多く、これは前々から問題視されていることだ。表紙には有名人の名前と肖像を大きく書き、目立たぬところに「守護霊インタビュー」と小さく入れておくとか。
 この問題の深刻さを思い知らせたのが、この出来事だった。

やや日刊カルト新聞: 周庭(アグネス・チョウ)氏が香港への自衛隊出動を要望? 幸福の科学がデマを誘発
やや日刊カルト新聞: 幸福の科学が周庭(アグネス・チョウ)氏の霊言本出版を強行、16日に新宿でデモも

 HSでは、霊言は真実だと信じられているせいか、
「周庭氏が自衛隊派遣を要請した」
「周庭氏の守護霊が自衛隊派遣を要請した」
 という二つを区別する必要はさして感じていないようだ。実際、信者には、この二つを区別しない人が多い。
 でも本人からしたら、勝手に霊言されたうえに、さも自分が言ったように吹聴されては迷惑だろう。第三者からしてもこんな紛らわしいものを拡散されたのでは困る。
 HSからしたら、誰が何と言おうと霊言は霊的真実なのだというかもしれないけど、それは教団内部でしか通用しないことだ。HSにはこの点よくよく注意してほしいと思う。


*歴史問題と霊言
 歴史問題についても言うと、自分は保守側であり、かなりの右寄りだが、それだからこそHSの霊言には批判的だ。
 さまざまな資料を調べ、それを根拠にして発言するならまだしも、霊言を根拠にあれこれ言われたのでは、歴史問題の議論ができなくなってしまう。たとえばこんな風に。
「歴史問題では、保守側の主張が正しいです」
「なぜですか?」
「当事者がそう言ったからです」
「え? いつ、どこで言ったのですか」
「大川隆法総裁の霊言で、当事者本人が言いました」
「……」
 こういうのは保守側の邪魔にはなっても支援にはならない。大川隆法は、もし歴史問題について意見を言いたいなら、霊がしゃべったという設定ではなく、自分自身の言葉で述べてほしいものだ。