「第十七講 ヨブの見神(一)」を読んだので、要点をメモしつつ感想を書いてみたい。
  • 「第三十八章の研究」。
  • 「人の声は人を救うことは出来ぬ。神の声のみ人を救い得るのである」。
  • 第三十八~四十一章について、「これ真の見神実験記である。人もし信仰と祈禱の心とを以てこれに対せば、これが真の見神記なることを認め得るであろう。いたずらにこれを貶するが如きは敬虔の念乏しく真摯において欠くる所の態度である」。
  • 「エホバの声はとかく人の道が窮まった時に聞ゆるものである」。
  • 「神は地とその上に住む人を空しく造ったのではない。されば我らは地を見てそこに神の愛を悟るべきである。そして安ずべきである」。
 本講は内村鑑三の体調不良のためか短いものになっている。ただ体調はよくないにしても情熱はいささかも衰えてはおらず、一言一言に力があり、心に迫ってくるものがある。これが信仰というものなのだろう。
 信仰というと静寂に向かうイメージがあるけれども、それとは反対に非常に活動的、積極的な方向に進む場合もあり、ここでの内村鑑三は後者のようだ。