『韓国 堕落の2000年史―日本に大差をつけられた理由』崔基鎬著

 ひさしぶりに韓国関連の本を読んでみた。本書ではまずはじめに、日韓同祖論の立場に立ち、日本と韓国は元々は同じ民族だったとしつつ、その後の韓国は日本と比べて徐々に人の道をそれ、李氏朝鮮の時代になると、さらに中国からの悪影響を受けて、国は傾き、倒れることになったとしている。
 権力闘争はどこの国にもある話ではあるが、本書に記されている韓国のそれはあまりにも理不尽だったり、犠牲者が多すぎるので読んでいるだけでも陰惨な気分にさせられるが、李氏朝鮮と明や清との関係と、現代日本と米国との関係の共通項の指摘は非常に耳に痛い話であり、現代日本も困った状況にあることを痛感させられずにはいられなかった。この点、本書は他国を貶め、日本を持ち上げるだけの本ではないといえそうだ。