楽山日記

ヤフーブログから引っ越してきました。特にテーマは決めずに書いてますが、スピ系の文章が多めです。若気の至りでハマってしまった宗教についても書いてます。よろしくお願いします。ヤフーブログの楽山日記と区別するために、ブログタイトルの末尾にLDとつけていましたが、ヤフーブログはなくなったので、末尾のLDも削除することにしました。

「根本仏教と大乗仏教」増谷文雄著


 本論考は公開講演を基にしているとのことで、自分のような素人にも読み易いものになっていて有り難い。
 論考の内容で、特に心に残ったのは、根本仏教と大乗仏教を対比させている箇所だった。著者は左右の手は対になっていることを示した上で、上求菩提と下化衆生、分析と直感、羅漢と菩薩、意識と無意識など、根本仏教と大乗仏教の重要な要素を対にして説明している。こうしてみると、根本仏教と大乗仏教とは対立するものというより、補完し合うものだというのも合点が行く。
 余談ながら、本論考では法華経で語られている常不軽菩薩について触れられており、実に興味深い話だったので、自宅の本棚から法華経を引っ張り出して確認してみたところ、該当箇所にはしっかり赤線が引いてあった。
 どうやら以前、法華経を通読した時には赤線を引くほど感動していたらしい。全然覚えてなかった。いやはや自分のような忘れっぽい者は、本を一回や二回通読しただけでは駄目だということがよく分かった次第である。


『宣戦大詔謹解』朝日新聞社刊(昭和十七年三月)

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*大意
 本書の前半は詔書の解説、後半はその感想といった構成になっている。より細かく書くとこうなる。

「大詔謹解」高須芳次郎(日本大学教授)
「大御稜威をいただき奉る」山田孝雄(神宮皇學館大学学長)
「御答へ申し上げる道」平泉澄(東京帝国大学教授)
「世界の穢を清める戦」澤瀉久孝(京都帝国大学教授)
「大君のへにこそ死なめ」久松潜一(東京帝国大学教授)
「肇国の精神に基く世界歴史の転換」大串兎代夫(文部省教学官、国学院大学教授)

 大意としては、どの文章も大体同じであり、日本は東亜の平和を願うがゆえに、それを乱す蒋介石を放置することはできず、やむをえず膺懲を試みてきたのであるが、米英は己の利を貪りたいがためにこれを妨害し続けている、日本はこれまで米英の亜細亜に対する侵略、横暴に対して隠忍自重を心掛けてきたが、もはやことここに至ってはそれも困難となり開戦に踏み切った、幸いに緒戦の勝利を飾ることができたのは陛下の御稜威と皇軍の奮励努力の賜物であろう、しかしながら米英がこのまま引き下がることはなかろうから、長期戦を覚悟し、軍官民が一体となり、米英を完全に屈服させるまで気を抜くこと無く、努力を続けねばならない云々というものになっている。

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「小学」(新釈漢文大系 第3巻)


 「小学」という書名は聞いたことはあっても、内容はまったく知らなかったので、試しに現代語訳と解説の部分を中心にざっと眺めてみた。
 序盤は日常の決め事が並べられていて、聖書の細かな規定が並べられている箇所を読むときと似た気分になってしまったが、先に進むに従ってさまざまな逸話や教訓が語られるようになってきてからは興味深く読むことができた。
 また「孝」というものは、いわゆる毒親ではなく、まともな親を前提としているという解説は説得力があった。孝の大切さは承知しつつも、随分と理不尽な面もあるように思っていたが、これなら理解できる。

DSCN9953 新釈漢文大系 第3巻 小学/宇野精一
(『新釈漢文大系 第3巻 小学』宇野精一著、明治書院、昭和51年)

DSCN9954 新釈漢文大系 第3巻 小学/宇野精一
(同上)

 もしかしたらこれは封建道徳に批判的な戦後の風潮に迎合した考え方ではないかという気はするが、おそらくこれが現代ではもっとも穏当な解釈であり、多くに理解しやすいものなのだろう。


ギャラリー
  • 『はじめて読む聖書』田川建三ほか
  • 『ブッダという男』清水俊史著
  • 『光る国神霊物語 大悟徹底の手引書』門田博治、花井陽三郎著
  • 『易と人生哲学』安岡正篤著
  • 『ほくろの呼び鈴 父 実篤回想』武者小路辰子著
  • 『『涅槃経』を読む』高崎直道著
  • 『魔女狩り』森島恒雄著
  • 『国史総論』内田銀蔵著(昭和17年)
  • 『私の記録』東久邇宮稔彦著(昭和22年)
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  • 『皇国体の真髄』松永材著(昭和15年)
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  • 『韓国 堕落の2000年史』崔基鎬著
  • 『宣戦大詔謹解』朝日新聞社刊(昭和十七年三月)
  • 「小学」(新釈漢文大系 第3巻)
  • 「小学」(新釈漢文大系 第3巻)
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