一〇六四 「ドータカよ。わたくしは世間におけるいかなる疑惑者をも解脱させ得ないであろう。ただそなたが最上の真理を知るならば、それによって、そなたはこの煩悩の激流を渡たるであろう。」(『ブッダのことば』中村元訳、岩波書店〈岩波文庫〉、1985年、p.224)
この部分について、註には次のように書かれています。
ここでは、徹底した〈自力〉の立場が表明されている。仏は、人々を救うことができないのである。(同上、p.420)
近ごろの私は、「五戒でさえも守り切ることのできない自分が救われるには、他力に頼るしかないようだ」と思っているので、これはかなり厳しく感じてます。でもおそらくはこれが現実なのでしょう。