先日、A(知人)さんと会った。時間があったので、いろいろ話をしたのだが、Aさんも、Kさんを知っていたのには驚いた。世の中は、案外、狭いもんだなあと思う。

ちなみに、Kさんというのは、ある宗教の熱心な信者であり、明るくて、世話好きの人である。

でも、Kさんは、自分が世話をしてあげた人に、宗教をすすめたりはしていないらしい。Aさんも、私も、Kさんから宗教の勧誘をされたことはない。

Kさんは、相手を入信させようという下心はなく、世話がしたいから、世話をしているだけらしい。本当に純粋な人のようである。

でも、Kさんの信じている宗教は、あまり評判はよくない。どちらかといえば、批判されることが多い。カルト視されることさえある。にもかかわらず、Kさんは立派で、いい人なのだから不思議である。

こういう例をみると、宗教と人格というのは、さほど関連してないのかなあと思う。何を信じているから偉いとか、何を信じてないから偉くないとか、そういうことはそう簡単に言えることではないのだ。Kさんのことを考えながら、そんなことを思った次第である。〈了〉