エゴイストと聞くと
釈尊の言葉を思い出す
それは次のような言葉である

自分よりも愛しいものはない。同様に他の人々にも、自己は愛しい。故に自己を愛するものは、他人を害してはならない

どの方向に心を心で捜し求めてみても、自分よりさらに愛(いと)しいものはどこにも見いだされない。そのように、他人にとってもそれぞれの自己は愛しい。だから、(自分を愛するために)他人を傷つけてはならない。

これは本当にその通りだと思う

普通の宗教家なら
人は自分の事ばかり考えてはいけないとして
厳しくエゴを戒め、否定したうえで
利他に生きるべきだと説教するのだろうけれども

釈尊は
自分中心の考え方を、いたずらに否定することなく
人は自分を一番に思うのは当然だとした上で
だからこそ、他への思いやりが必要だとしている
まさに泥の中から、美しい花を咲かせるように
エゴから利他的な生き方を導き出している

これは
いわゆる、「利他的利己のすすめ」ということなのだろう

人は誰しも、自分を一番大事に思っていることを喝破し
さらにそれを利他につなげようとした釈尊は
やっぱり偉大だったのだなあと思う。