あるロックグループのドキュメンタリーを見ていたら
一番おとなしい性格のメンバーが
できるだけエゴを無くして、無私になりたいと語っていた

我が強くて、自分勝手なメンバーではなく
もっとも内向的で、物静かなメンバーが
そんなことを言うのは、ずいぶん、おかしな話である

でも
考えてみれば
こういうことは、よくあることかもしれない

自己中心のエゴイストが、他のおとなしい人に向かって
「自分勝手はいけない。もっと謙虚に、無私になるべきだ」
と意見するとか

エゴの塊のようなカルト教祖が、従順な信者に向かって
「我を張ってはいけない
神の前に頭を垂れて。従順になりなさい
私のいうことに素直に従いなさい」
と説教するとか…

これらは、投影の一種でもあろうし
さして珍しいことではないかもしれない

ただそれにしても
エゴの強い人ほど、自らを反省せずに、他に反省を促し
エゴのない人ほど、自分はエゴイストだと反省してばかり
というのは、よくあることでもあるし
人というものは、本当に不思議な生物だなあと思う。