随分と前のことだけども、とある論争に参加していたときに、議論好きと評されてちょっとショックを受けたことがある。自分はむやみやたらと議論を吹っ掛けてるわけじゃなくて、それなりのルールを決めてるんだけどなあと…。
ちなみに、そのルールとは以下のようなものである。
・議論のテーマを見失わない
(議論が白熱したり、長引いたりすると話がズレてしまいやすい。こうなるとただの雑談になってしまう。議論のテーマは見失わないようにする)
・人格批判に深入りしない
(議論の最中に、人格批判的なことを言わざるを得ない場合もあるが、これは最小限にとどめる。人格批判は議論の場を荒らすだけ)
・はっきりしないことは相手の利益を優先する
(言葉には解釈の幅があり、いいようにも、悪いようにも受け取れる。相手の言葉は、できるだけいいように解釈する)
・決めつけない。きちんと確認する
(相手の意図を決めつけない。議論が白熱してくると、相手の意図を悪く解釈してしまいがちであり、ここは注意が必要。仮に相手が事実と異なることを言ったとしても、「嘘つき」と決めつけるのでなく、ただの勘違い、うっかりミスかどうか確認する)
・批判は投稿する前に、時間をおいて読み返す
(手紙は相手に送る前に一度は読み返すべきだという。批判もこれと同じ)
・相手を選ぶ
(議論をするには、読解力、文章作成能力、精神的安定、議論への意欲などが一定の水準に達している必要がある。これらに欠ける人と議論しようとしても無理)
議論のルール、心掛けは、この他にもいろいろ有り得るだろうけど、自分が常々考えているのは大体こんなところではある。
ちなみに最近は、こういうこともよく思う。
・品格を保つ
(罵詈雑言は下品であるし、みっともない。相手を全否定しようとしてやっきになるのでなく、良いところは良いと率直に認めること)
・ユーモアを忘れない
(相手を嘲笑うのはよくないが、ユーモアは大事だ。でも世の中には、ユーモアを解さない人もいるから注意は必要)
なんかこんなことを書くと、我ながら注意事項が多すぎて七面倒くさいなあと思わないでもないが、ただの口喧嘩でなく、きちんとした中身のある議論をしようとするなら、このくらいの努力は必要なんだろうなあとも思う。〈了〉