この間、ツイッターを見てたら、大きな災害のあとのカルトの動きについてのツイートが流れてきた。カルトのなかには、教祖のおかげで災害の規模はこれだけで済んだとか、自分らの神のおかげで台風の進路をずらしたとか、そんなことをいうところもあるそうな。
 
カルトの常套手段は、人の心の隙を突いて不安をあおり、災難から逃れたければ自分らに従うようにと誘導するものだろうけれども、災害時にもそれをやるとは、なんて卑劣なんだろう。
 
でも、上のような理屈は、いかにも後付けっぽいし、いわゆる柿の木理論のようだ。
 
柿の木理論というのは、自称霊能者や占い師が、相談者に庭に柿の木はありますかと質問して、その答えがイエスなら、「やっぱりそうですか。その木がいけません。切りなさい」といい、ノーなら、「やっぱりそうですか。それはいけません。すぐ木を植えなさい」というやつである。
 
これは傍から見れば、実にばかばかしい手口ではあるけれども、トラブル続きで藁にもすがりたい状況にある人は、こんな単純な手口に騙されてしまうこともあるらしい。
 
カルトに対しては、「自分は絶対、大丈夫」と油断しないで日頃から気を付けておきたいものである。カルトに騙されたことがある自分が、こんなことを言うのも何だけど、油断大敵というのは本当だと思う。〈了〉