先日、数年前に関わった議論を読み直してみた。そのテーマは、ブログのコメント欄についてだったけど、これについては本当にいろいろな意見があるなあと思う。
ただその方向性は、大雑把に言えば二つに分けることはできるかも…。まず一つは、自由尊重という立場で、主旨はこんな感じ。
・言論は自由であるべきです。コメント欄では、賛同意見のみならず、批判、反対意見も承認されるべきでしょう。
・議論は悪いことではありません。コメント欄にて、喧々諤々の議論があったとしても、それによって何かを得る人がいるなら結構なことです。
・言論は自由といっても、何を書いてもいいわけではありません。個人情報の流布、虚偽、誹謗中傷などは許されないことは言うまでもありません。
・ブログ主が正当な理由なしに他者のコメントを削除したり、ある特定の思想、宗教、価値観を持つ者のコメントを禁ずるのは、差別であり、言論の自由の侵害といえるでしょう。そのような行為はつつしむべきです。
もう一つは、よく管理する必要があるという立場。
・ブログにはそれぞれ特色、個性、目的があります。それに合致するコメントは承認し、反するコメントは制限するのは当然のことです。
・意見がある人は、他人のブログのコメント欄ではなく、自分のブログで書けばいいのです。
自分のブログは過疎だからといって、閲覧者の多い人気ブログのコメント欄で自説を宣伝しようとするのは、むしがよすぎます。
自分のブログは過疎だからといって、閲覧者の多い人気ブログのコメント欄で自説を宣伝しようとするのは、むしがよすぎます。
・コメント欄の自由開放は、閲覧者の少ないブログではそれほどの不都合は生じないかもしれません。けれども毎日たくさんの人が訪れる人気ブログでは、あまり現実的な方法ではありません。
・コメント拒否は、言論の自由の侵害にはなりません。なぜなら当該ブログでの発言はできなくても、他所では自由に発言できるからです。
公権力による言論弾圧ならともかく、一個人のブログのコメント欄での発言を禁じられたくらいで、言論の自由の侵害うんぬんというのは大袈裟であり、まったくの見当違いでもあります。
公権力による言論弾圧ならともかく、一個人のブログのコメント欄での発言を禁じられたくらいで、言論の自由の侵害うんぬんというのは大袈裟であり、まったくの見当違いでもあります。
ちなみに、自分はどちらかといえば前者の方が好みではある。どちらの考え方にも一理あるのだろうけれども、自分の立ち位置は前者よりかなと…。
それで実際の対応はどうしているかといえば、拙ブログは初期はコメント欄は自由開放していた。でもコメント欄に、一般人の実名などを書き込む人が出てきたので承認制に移行した。
とはいえ、ここでの承認制は、訴訟になりかねない問題コメント以外は、賛同、批判どちらのコメントも承認してるし、便宜的に自由開放に戻すこともあるし、ゆるゆるで、さほど厳密なものではないとは思う。
想像するに、ブログのコメント欄のあり方については、そのブログの特色、ブログ主の性格、コメント欄に書き込む人々の性格、傾向など、さまざまな要素がからみ合っているのだろうし、そう簡単には結論は出せないことなのだろう。
結局、これについては、それぞれのブログ主が手探りで答えを見出してゆくしかなさそうではある。〈了〉