この時期になると、いつも「なかきよ」を思い出す。『マリア様がみてる』で知って以来、ずっと…。
 
でもなぜか、当日になると忘れてしまうんだよなあ。今年こそは…じゃなかった、来年こそは、正月2日に「なかきよ」やろう。
 
ちなみに、「なかきよ」とは、よい初夢をみるための風習のこと。
 
正月2日(地方によっては3日)の夜、上記の歌が書かれた七福神の宝船の絵を枕の下に置き、歌を3度読んで寝ると吉夢を見られるという風習がある。また、歌を歌いながら千代紙や折り紙などに歌を書き記し、その紙を帆掛け船の形に折って枕の下に置くことで良い夢が見られるとも。なお、悪い夢を見てしまった場合は、その船を川に流すことで邪気を払い縁起直しした(水に流す)。
(wikipedia) [太字は筆者による]
 
千代紙に書く歌は、こういうもの。
 
なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな
(長き夜の 遠の睡ねむりの 皆目醒めざめ 波乗り船の 音の良きかな)
(現代読み:ながきよの とおのねむりの みなめざめ なみのりふねの おとのよきかな)
(同上)
 
 それにしても、こんなに長いのに、前から読んでも、後ろから読んでも同じというのはすごい。
しかも、言葉遊びも、たくさんある。
 
言葉遊びとしての要素を多く含んだ歌で、「なみのりふね(波乗り船)」と「みのり(実り)」が掛けられているのをはじめ、「とおの(遠の)」と「とおの(十の)」、「長き夜(夢見が続く)」や「長き世(長寿)」、または「長き世(時代の波)」、「船(宝船)」と「不音(静かな)」など、音や意味合いなどの言葉遊びが随所に用いられている。
(同上)
 
これは、ほんとおもしろい。〈了〉