世の中で生活している限りは、人との付き合いは必要だけれども、時間を大切にしたいという気持ちが強くなると、付き合いほど面倒なものはないと思えてくる。
 
もうウン十年前のことだけど、飲み会で二人の先輩がひそひそ話をしていたのを、いまだに覚えてる。
「今日明日はもう諦めろ」
「でもなあ…」
 
二人とも読書家だったし、付き合いで時間がつぶれるのが惜しかったらしい。一人は気持ちを切り替えていたけど、もう一人はそう簡単には割り切れぬらしかった。
 
そういえばこれと似た話は、何かの本で読んだ記憶はある。その本の著者が学生だった頃に、田舎から出てきた両親の東京見物に付き合わなければならず、その間、勉強できないことに苛々したというエピソード。
 
著者はこの時、「どうせやらなければならないことならば、嫌々ではなく、それを楽しもう。勉強する時は勉強し、付き合う時は付き合おう。目の前の課題に集中しよう」などと気持ちを切り替え、その結果、両親にも喜んでもらったということだった。
 
自分はどうも根がどこまでも優柔不断にできているせいか、この気持ちの切り替えがあまりうまくできないのが情けない。でもこういう切り替えはぜひとも必要なことだろうし、がんばらねば…。とりあえずは、お彼岸の親戚付き合いをがんばろう。〈了〉



*追記 20190321
気持ちの切り替えといえば、先日ネット上での論争を見ていたら、一方の当事者が論争を止めると宣言して、本当にピタリと止めてた。これには驚いた。
 
ネット上の論争は終結宣言があっても、大概はその後もくすぶり続けるものである。当事者が「止める」と言っても、その言葉が守られるなんて期待できないのが普通だ。
 
だから、論争は止めると宣言して、それをそのまま実行した人がいたのには驚いた。これはすごい。こういうことができる人は、はじめて見たかも。
 
自分は、ネットに時間を使いすぎてる、ネットから距離をとろうと思いつつも、ついついネットを覗いてしまうし、もうちょい自分を律し、自分で自分をコントロールできるようにならねば…と反省した次第である。