ふと気が付いたのだが、
自分は最近、
変化に敏感になっているかもしれない。

何かが変わるとか、
何かが終わるとか、
その手のことに直面すると、
ガックリきてしまう。
心は、穴の開いた風船のようにしぼむ。

若い頃は、変化は大好きだったし、
一切は過ぎ去って行きます
すべては移ろい行く
うたかた
諸行無常
という言葉、表現は、趣が感じられて好きだったが、

年を取ったら、
それらはあまりにもリアルすぎて、
苦手になってきたようだ。

   *

そういえば、
スタインベックの『怒りの葡萄』では、
環境の大変化には
お年寄りが一番に被害を受けてたのだった。

先の大震災のあと、
お年寄りに、
環境の変化に対応できず
苦労してる人が多い
というニュースを見た記憶がある。

親戚、知人のなかには、
因果関係ははっきりしないものの
家を新築してまもなく、
祖父母が認知症になったという話はいくつかある。

こうしてみると、
ある程度、年を取ったら、
環境の変化は
あまりよいことではないのかもしれないな。