自分は、謎の超古代文明の話は好きだったので、ムー大陸も、アトランティス大陸も、レムリア大陸も信じていた。でも最近は全然信じなくなっている。
 大陸移動説からすれば、そういう大陸が存在する余地はないように思うのだ。パンゲア大陸の分裂を見ればそれがよく納得できるし、海岸線の岩石、生物の分布の調査結果からいってもそうだ。海に沈んだ何とか大陸なんて、ただのトンデモ話と思う。ムー大陸のラ・ムーも、アトランティス大陸のアガシャー、トスも同様だろう。
 ついでに書くと、地球上の生物の遺伝子を調べると、みな共通の祖先をもつことが分かるそうだし、このことからすると遠い過去に宇宙人が地球に飛来し、地球人の祖先になったという話は否定されることになる。
 さらについでに書くと、生物が知性を発達させるには大きな脳が必要であり、大きな脳を支えるには直立することが必要となるし、また道具をうまく使うには、物をしっかり握ることができなければならず、そのためには人間の手の親指と他の指のように、向き合った指が要るという。
 宇宙人の姿を描いたというイラストには、四つ足のものや、鋏のような手しか持たないものもあったりするが、上のような現実からすると、そのような知的生命体が存在し得るかどうかは難しいところだと思う。
 もしこのことが信じられないなら、自分の体を使って実験してみればいい。そうすれば四つん這いでは、首がきつくて頭が支えられないこと、親指を使わないでは道具をうまく使えないことがすぐ分かる。そしたら四つ足や、人のような手を持たない宇宙人はいないだろうことに合点が行くはず。
 スピリチュアル・エンターテイメントとして、失われた大陸や宇宙人の話を楽しむならともかく、本気で信じるのは止めた方がいい。

大陸移動説