霊言の真偽についての議論は、HSの外側ではとうに終わっている。そもそも一般人の間では初めから議論にならなかったし、昨今は元信者、アンチの間でさえ、そのようになっている。イタコ芸として笑いの対象にするくらいだ。ネット上において、信者以外で、霊言を信じたり、その真偽について真面目に議論している人なんて、とんと見かけなくなっている。
ただ大川隆法は、どんなに笑われても、霊言は止められないだろう。大川隆法にとって、霊言は使い勝手の良い道具だろうから。
たとえば、大川隆法の霊格の高さは、霊言で表現されている。「高次元の悟りを得ていないと、高次元の霊存在の霊言はできない。したがって、高次元の霊存在の霊言ができる大川隆法は、高次元の悟りを得ている」と。
大川隆法の権威も霊言で高められる。「多くの高級諸神霊が霊言によって、大川隆法総裁の崇高さを語り、賞賛している。大川隆法総裁はこれほどに権威ある存在なのだ」と。
大川隆法が発言責任を問われないためにも霊言は必要である。「大川隆法総裁は、霊言の際には、霊に自由に語らせている。霊言に間違いがあったとしても、それは霊が間違ったか、嘘を言ったのである。大川隆法総裁が間違ったのでも嘘をついたのでもない」と。
あとは、信者らを操縦するために霊言は必要だ。たとえば、敵や貶めたい相手の守護霊霊言では下劣なことを話し、持ち上げたい人の守護霊霊言では健全なことを話すことによって、一方は下劣な人間で、もう一方は健全な人間であることを信者たちに印象付けるためだ。
信者の多くはこういうことは考えないのだろうけれども、はたから見てれば、どんな愚鈍な者であってもこのくらいのカラクリはすぐ分かることではある。