タイトルから、嘘をつく人の心理を分析してあれこれ理屈を言うのではなく、もっと実際的なことが書いてありそうだったので読んでみた。結果は当たり。はじめは興味があるところだけ読めばいいと思っていたのだが、いつのまにか全体を通読してしまっていた。以下に、記憶にとどめておきたいと思った箇所のメモと感想を書いておきたい。
・テストで正しい答えを書けなかったとき、それは間違いとは言っても、嘘とは言わない。嘘と間違いはちがう。嘘とは「記憶と違うことを言うこと」である。
(嘘と間違いのちがいについて、テストのたとえ話は分かり易い)
・100パーセントの嘘も、100パーセントの真実もない。
(事実と認識の間には必ずいくらかのズレがあるだろうことを思えば、この言はよく納得できる)
・詐欺は権威づけから始まる。
(マルチ商法では、滅多に会えない偉い人と会えるだの、権威がある人物から評価されているだのいって勧誘するらしいが、これはカルト宗教も同じだ。教祖は仏陀の生まれ変わりで、今しか会えない等はよく使われる話だ)
・嘘つきは質問と答えが一致しない。
(これもカルト宗教ではよくある。疑問点について質問しても、質問ははぐらかされ、その答えはもらえないというのはよくあるパターンだ)
・証拠に欠ければ裁判では負ける。裁判は「真実を見つけるための場所」ではなく、「判決を出すことで紛争に決着をつけるための場所」である。
(判決で事実とみなしたことと、本当の事実とは必ずしも一致しないらしい。「100パーセントの嘘も、100パーセントの真実もない」は、裁判所にもあてはまる)
・相手に喋らせることで嘘を明らかにする。
(語るに落ちるというやつか…)
・相手を追い詰めてはいけない。
(これは相手を余計に頑なにしてしまうことになりがちだし、窮鼠猫を噛むということもありえる。恨まれ、後々まで付きまとわれてもおもしろくない。注意が必要)
・面白い話には嘘がある。
(フェイクニュースはスピリチュアル系に多い。前世、生まれ変わり、ソウルメイト、縁生の弟子、心霊体験、宇宙人、霊言、チャネリング、幽体離脱など、この手の話は眉に唾つけて聞いた方がよさそうだ)
この他にもメモしておきたい論点はあるのだが、とりあえず今回はここまで。