*つづき
 前記事に続けて、ドーキンスの名言について感想を書いてみたい。
 

*ダーウィン
 これはドーキンスに対する最大の賛辞にちがいない。


*人という生存機械
 こういう考え方は、以前の自分であれば絶対に受け入れることはなかったのであるが、最近はさして抵抗を感じなくなっているのだから、我ながら不思議だ。人は変わるものだということなのだろうな。


*利己的な遺伝子
 マーク・トウェインの『人間とは何か』を読んで、人間機械論には合点がいったのではあるが、ドーキンスの『利己的な遺伝子』を読むことで、人の利他的行為の背景についてさらに深く考える切っ掛けを得られたのはよかった。
 進化論は肉体の進化に関することだけだと思い込んでいたのだけれども、人の行動および心理に関してもさまざまな謎解きをしているところには感動を覚える。


*ダーウィン批判とマヌケども
 これは辛辣なもの言いだ。でも創造論者による進化論批判のトンデモぶりからすれば、こう言いたくなるのも理解できなくもない。


*地球外生命体と自然淘汰
 どのブログかは忘れてしまったが、もし宇宙人が存在するとしたなら、それは地球人と似た姿をしているだろう予測を読んだことを思い出す。その理屈は、知性を発達させるには大きな脳が必要であり、大きな脳を支えるには直立する必要がある、道具を用いるには道具をしっかり掴めなければならず、そのためには親指と他の指のように向き合った指が要る…という具合に考えてゆけば、宇宙人もきっと地球人の姿とよく似たものになるだろうというものだった。
 無神論者のドーキンスが、地球外生物が存在する可能性を否定しないというのは意外な気がしないでもないが、こういうところからするとドーキンスが厳しい宗教批判を続けているのは、頭が固くて超自然的なことを理解できないからではなく、論理的かつ柔軟な思考ができるからこそなのだろうと思えてくる。