本書は、渡部昇一と谷沢永一による対談をまとめたものである。随分前に読んだときはお二人が話題にしているのは自分が知らないものばかりで全くといっていいほど話についていけなかったのだが、今回再読してみると前よりは分かるところが増えていてうれしい。
ちなみに本書中、自分が特に興味をひかれた本は次の通り。
- 『タイトル不明』幸田露伴著(「自殺は大なる権利なり」として乃木大将の殉死を弁護したものがあるらしい)
- 『実験論語』渋沢栄一著(中身は明治維新回顧録となっているらしい)
- 『新訳論語』穂積重遠著(著者は渋沢栄一の孫)
- 『近世畸人伝』伴蒿蹊著
- 『文芸の社会的基礎』『社会史的思想史』『歴史の暮方』『共産主義的人間』林達夫著
- 『スウィフト考』『エリザベス朝演劇講話』中野好夫著
- 『信仰の遺産』『カトリックの信仰』岩下壮一著
- 『近世日本国民史』徳富蘇峰著
これらの本は自分に読みこなせるかどうかは別として、一体どのようなものなのかいずれ中身を覗いてみることはしてみたい。『信仰の遺産』『近世日本国民史』は少し見たことがあって、自分には難しすぎたり、長すぎたりしたのだが、また近いうちに再チャレンジしてみよう。