*嘘つきの見分け方
 キングの小説を読んでいたら、嘘つきの見分け方が書いてあった。
 ルークはまだ十二歳であり、この世界での自分の経験がまだきわめて少ないことを自覚してもいたが、ひとつだけ確信をもっていえることがあった。だれかが自分から《わたしを信じなさい》といった場合、その人物は決まって息を吐くように嘘をついている。

(『異能機関 上』スティーヴン・キング著、白石朗訳、文藝春秋、2023年、p.159)


*責任感のある人、ない人
 人というものは、そう簡単には決めつけることはできないものだけれども、それはそれとして少なくとも上のような傾向性があるとはいえそうだ。
 さらに言えば、自分の個人的経験からすると、「わたしを信じなさい」と強く要求してきたり、「わたしを信用できないというのか!」とすぐ怒る人は、自分の言葉に責任をとらないタイプが多かった。自分の言葉に責任を持つつもりがないから、他人に対してああしろ、こうしろとうるさく指図できるのだろう。
 やたらと押し付けがましいことをしてくるタイプは責任感に乏しく、平気で嘘をつくことが多いので要警戒である。